「ロージー・オドネル…トークショーへの復活」
ロージー・オドネルが、ABCの昼間のテレビ番組「The View」に復帰するらしい。
現在9シーズン目の長寿番組である。
これはアメリカで人気のトークショーの一つで、トークショーっていうのはエンターテイメントから政治までいろんなニュースについてホストが面白おかしく語ったり、セレブリティをゲストに呼んでトークをしたりするという形態の番組。日本でいうなら、「みのもんた」とか「和田アキコ」の番組みたいなスタンス。内容の構成としては、「徹子の部屋」と、「やっぱり猫が好き」を足して2で割ったような感じ?
ロージーがトークショーに復帰することがなんでニュースになるのか?
それを理解するためにはレズビアンであるロージーのここ数年の歴史の知識が必要だ。
っていうかそもそもロージー・オドネルって誰よ?っていう読者もいるだろうから、まずはそこから。
どーん。
ロージー・オドネルは、アメリカのコメディアンであり、女優だ。もともとはスタンダップ・コメディと呼ばれる舞台から出てきて、映画とかもちょこちょこ出てるけど、主にはバラエティ系のタレント。
参考記事:http://en.wikipedia.org/wiki/Rosie_O'Donnell
彼女はかつて、昔、自分自身のトークショー(まさに徹子の部屋みたいな感じ)を持ってて、それが大人気だった。「The Queen of Nice」っていうあだ名で親しまれて、すごく皆に支持されていた。まあ、自分の名前を冠したテレビ番組なんて、好感度命だから、皆に支持されるような人じゃないと、成功できないんだけど。
ところが、ロージーはいつのころからか、レズビアンじゃないかと噂されるようになった。
ロージー本人は噂にたいして沈黙を守り、自分のセクシャリティを明か
さなかった。この態度が自分のセクシャリティをなぜ隠さなくてはいけ
ないのか!という批判を招いたりもした。(早くカムアウトしちゃえ!
という圧力ですね)
ロージーは後に、自分のセクシャリティを隠したことは一度もないと主張しているが、まあその気持ちもわからないでもない。エレン・デジェネラス(後述するが、ロージーと同じような経験をもつ)がカムアウトの後に負わされたゲイやヘテロ社会からの批判や妙な期待を見ていたし、それにいつも「ゲイの」という形容を伴って語られることへの不満とか、いろいろ理由はあったんだろう。
2002年には、ようやくロージーは公にカムアウトしたけれど、その時は、もう誰も驚かなかった。
ずっと沈黙を守っていた(そしてカムアウトなんてしなくても誰もがレズビアンだと知っていた!)ロージーがなんでわざわざカムアウトしたのか。 ロージーはゲイカップルでも養子を取れるようにしようという活動を精力的にしていて、その活動に注目を集めたかったからだと語っている。
もともと、乳がん問題や、森林破壊など政治的なことに興味があったロージーだが、カムアウト後はゲイやレズビアンだって親になれる!権利を認めろー!というような活動をガンガン初めた。髪型も短くして(ちょっとレズっぽいスタイルだ)、長年のパートナーであるケリ・カーペンターとサンフランシスコで挙式。お茶の間の人気者だったロージーは、ちょっと印象が変わってしまったんだ。

ロージーのブログ。
(一見すると分かるが、芸能人のブログとは思えない政治色の強さである)
カムアウト後、ロージーは、活動の場を、テレビから舞台や執筆に移していたんだけれど、今回、久しぶりに昼間のトークショーに復帰することになった。
ちなみに、似たような経験をした有名人として、同じくコメディアンであり、トークショーの司会をしているエレン・デジェネレスがいる。
エレンも、もともと人気のトークショーホストだった。
そして、ロージーよりも早く1997年に「Yep,I'm GAY」とレズビアンであることをカムアウトしたが、その後、同性愛者であるというレッテルを貼られることに苦しみ、さまざまなメディアから追いかけられ、その間担当したテレビ番組もうまくいかず、つきあっていたアン・ヘッシュとも別れるという辛い時期があった。(現在は見事に復活を果たしている。)
有名人がどんどんカムアウトし、日本よりもよっぽどオープンに思えるアメリカの芸能界だが、それでも成功した有名人にとってカムアウトはちょっと危険な行為であることに変わりはないのかもしれない。
ともかく、そういうバックグラウンドがあってこそ、今回のロージー復帰がコミュニティーで話題になってるわけだ。
参考記事:http://www.afterellen.com/column/2006/4/28.html
ちなみに、今回、ロージーが復帰するテレビ番組で、彼女は「レズビアン」としてではなく、通常の司会者として、ノンケの共演者たちとまざって仕事をすることになる。
  
←このメンツに参加予定
さあ、このキャスティング、どう転ぶのか。
久しぶりにテレビという舞台に戻ったロージーがいかなる弁舌を見せるのか。
実に楽しみだ。
アメリカでテレビのトークショーはかなり人気があって、出演者も影響力がある。
是非、ロージーには今回の番組で成功してほしい。
2006.04.28
|